2018年 世界一周旅行 in ポルトガル その1 リスボン

ご覧頂きありがとうございます。ヒロです。
 
ポルトガルリスボンにやってきました。
ポルトガルは西に大西洋、周りをスペインにぐるりと囲まれた小さな国です。しかし大航海時代はこの国もイスパニアの一部の重要な拠点としての役割を持っていました。街は石畳に覆われ、お洒落な建物が立ち並び、小さな可愛らしい路面電車が走っています。なんだか最近同じような文言を何度も繰り返しているような気がします。。。
 

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セビリアのバスターミナルでバスを待っていると、前から「こんにちは」と日本語が聞こえ、ビックリして顔を上げると目の前に日本人女性が。モロッコで私の姿を見かけていたらしく、声をかけてみたそうです。彼女は女性二人組でヨーロッパ何カ国か回っており、次は私と同じ行き先のリスボンに向かうそうです。しかし残念ながら私とは異なるバス会社でした。リスボンで時間があったらまた会いましょうという約束とLineで連絡先を交換。一足先に出発する私はバス前で待っていると、今度は若い日本人の若者と出会いました。彼はユキさんといいヨーロッパを周っているそう。彼とはその後リスボンで一緒に行動する事になります。リスボンのバス停に到着したのは朝6:30頃。まだ外は真っ暗です。ユキさんは宿もまだ決まっていなかったという事で、私が予約していた宿に一緒に行ってみるとの事。バスを降り、まずは近くに地下鉄の駅があったはずなので歩き出し、ほどなくすると入口が見つかりました。丁度私たちが着いた時間が始発時間だったらしく、駅員によって扉が開かれました。
 
券売機で乗車券を購入。行先を選択する必要が無かった事から、距離に関係なく一律1.45ユーロのようです。地下鉄に乗り、宿の最寄り駅であるAvenidaに到着。外に出るとお洒落な建物が立ち並ぶ大通りの真ん中に出ます。宿はこの大通り沿いにあるようですが、本当にこんな場所に安宿があるのかと訝しがりながら歩き出します。宿の近くまで来ましたがそれらしき建物は見つかりません。「あった!」とユキさんが歓声と同時に指差したその先には、壁の小さなボードにNew Lisbon Concept Hostelという宿の名前が。おそらく景観を損ねないように派手な看板を設置することが出来ないのでしょう。周りを見ても原色のネオンといったものはありません。
 
宿に入り荷物を預けると、宿のフロントでシントラのロカ岬への行き方を尋ねます。ロカ岬とはユーラシア大陸最西端にあるという岬で、私の読んだいくつかの旅行記にも良く出てきた場所です。同じ質問をよくされるのか、宿特製の案内マップが用意されており、これを使って説明されました。これによるとLisboa - Rossioという駅で電車に乗り、シントラ(Sintra)駅に移動。その後403番のバスに乗って移動するようです。まだ早朝だったのでカフェが開くまで待ってから移動しようと思っていたのですが、まだチェックインしていないのに朝食を食べていいよと言われありがたく朝食を頂きます。ユキさんはまだ宿を決めかねており悩んでいましたが、私はロカ岬を目指して出発することにしました。後で彼に聞いた話では、彼はお腹の調子が悪くその日はずっとトイレにこもっていたとのこと。また宿は別のところにしてました。後日彼と一緒にシントラに行き、私は二度シントラに行った事になります。
 
さて、まずはLisboa - Rossio駅に移動、チケット売り場でシントラまでの乗車券を購入します。値段は16ユーロでした。高いなあと思っていたのですが、これは一日乗車券だったことに気付いたのは後の事で、リスボン市内からシントラ地区間の電車の乗車券、及びシントラ地区のバス乗り放題のチケットでした。大きい割にがらんとしたLisboa - Rossio駅のホームから電車に乗り、揺られること40分ほどでシントラ駅に到着。シントラ地区も有名な観光地らしく、宮殿や庭園などがありました。
 

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一人で来た時にはシントラ宮殿だけを見学しました。シントラ宮殿は素朴な小さな宮殿で建物そのものよりも窓から眺めた町の風景が美しく印象的でした。床や階段、手すりなど所々に木材が使われており、なんとなく親しみが感じられます。
 

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ユキくんと二人で訪れた時にはレガレイラ宮殿に行きました。ここはとても庭園がユニークで、巨大な縦穴や長い洞窟が掘られ、それらがつながり合い、庭のあちこちに繋がっているのです。その様子はまるでテレビゲームのダンジョンのようです。道や洞窟がどこに繋がっているのか確認しようと庭を二人で歩き回り、それを楽しんでいる自分に気づきました。子供なら大喜びすると思います。

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次に二人で向かったのはペーナ宮殿。ここは周辺の1番高い丘の上に建てられ、と手も歩いて行けそうになかったので、バスに乗って移動。お城は白、黄、赤などで塗られており、統一感の無さに違和感を感じますが、お城の居住スペースに置かれた豪華なテーブル、ティーセット、ベッドやチェストなどが置かれ、当時の王族の生活が感じられます。外壁からは遠くに町が見え、家々は皆オレンジ色の屋根と白壁に塗られているのが分かります。
 

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そしてシントラからバスに乗って揺られること30分、ロカ岬に到着します。バスから降りると右手に灯台があり、目の前には多肉植物の草原が広がり、黄色や赤色の花を咲かせていました。海を見ると、激しく岸壁に叩きつける波が見え、浅瀬はエメラルドグリーンに輝いています。岬の先端にモニュメントが立っています。ここの場所に立つと旅の終わりを感じさせ、しんみりした気分になってしまいました。私の読んだ旅行記でも、この場所を訪れた筆者達は、ほぼ旅の終局を迎えていました。実際私の旅もそろそろ終わりです。ヨーロッパをあと数カ国回ったとしても、残るは南米、北米だけ。南米大陸もせいぜい一、二カ国、北米も寄るのはアメリカだけのつもりです。これまでの旅路と旅の終わりを考えながらこの美しい光景からしばらく目を離せずにいました。
 

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そしてそんな感慨とは無縁の、2回目のユキくんとのロカ岬は、暗闇に覆われていました。出発時間が遅かった事、そして庭園巡りに想像以上に時間をかけてしまい、すっかり遅くなってしまったのです。夕日が沈む様子が見られるかも、という淡い期待を抱きバスに乗り込みましたが、岬に近づくにつれ辺りは闇に覆われていきました。岬に着いた時には完全に日は落ち真っ暗です。帰りのバスの終電が気になって仕方がなく、バスから降りるのが躊躇われましたが、終電は八時過ぎまであったので降りる事にしました。といっても周りは真っ暗、海も景色も見えません。しいて言うなら灯台の照らす閃光と遠くに見える街明かりが綺麗でした。
 

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リスボン市内も散策しました。ひとつはサンペドロデアルカンタラ展望台。ここには屋台があり、リスボンの街並みと海が見えました。しかし緑の柵があり景色が見づらかったのが残念。
 

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サンタジェスタのリフトは街中にあるエレベーター。ただのエレベーターではなく、上段には非常に豪華な装飾が施されています。周りにそれなりの高さのある建物に囲まれているので飛び抜けて高い訳ではありませんが、ここからの眺めはなかなか綺麗でした。実は最上階は有料ですが、その下にある展望台は歩いて入る事が出来、無料でした。この情報は先に市内観光していたユキくんに教えてもらいました。
 

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コルメシオ広場。広場中央に大きな石像があります。広場の周辺にはレストランがありテラス席で観光客が寛いでいます。目の前にテージョ川があり、砂浜の上に服を着たまま寝っ転がっている人が多く居ました。
 

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さてセビリアで出会った女性二人連れですが、リスボンについてから本当に連絡をくれました。近くのスーパーでワインを買い、彼女達の宿泊先に向かいます。彼女達が泊まっていたのはリベイラノーヴァ市場という大きなフードコートの裏でした。エアービーアンドビーというアプリで、個人所有の物件に泊まったとか。普通の個人アパートなのでキッチンがあり、彼女達の自炊にご相伴にあずかりました。地元のスーパーで手に入れたローストチキン、トマトのサラダなどのほか、なんとおにぎりと味噌汁まで!何でもお米や調味料を日本から持ってきたそうです。その晩はお互いの旅の出来事を語り合いました。彼女達の話を聞くと、旅行期間は一ヶ月半、イギリス、フランス、モロッコ、スペインと周り帰国。リスボンには一泊だけ、明日には出発するそう。モロッコで長居しすぎた為時間がなくなったそう。お酒に弱いとかでワインを飲んだのは私だけ。数時間の食事の宿に帰ります。
 
ユキくんからも連絡があり、その後数日間一緒にリスボンを観光したのは前記の通り。彼もなかなか面白い経歴の持ち主でした。英語ペラペラだったので、英語うまいね、どこで勉強したのと尋ねると、アメリカの大学に4年間いましたからとの事。エリート街道のような学歴ですが、卒業後は一旦日本に帰国し就職します。その後ドイツのワーキングホリデーを取得して、今はヨーロッパを長期で旅行中だそうです。同じ宿のロシア人の勧めでリスボンの次は、ポルトに行くとの事。やはり外国で出会う人々は一癖二癖もある人ばかりです。
 
そうそう、書き忘れていた事がありました。事はユキくんとのやりとりから始まります。
 
「ずっと咳してますね」
「うん、モロッコに行ってから喉の調子悪くて。一週間ぐらい前からかな」
「海外旅行の保険入ってないんですか?」
「いや、入ってるけど。病院は嫌いなんだよね」
「保険が切れてて使わない人は沢山いましたけど、保険に入ってるのに使いたがらない人初めて見ました。使わないともったいないじゃないですか」
「まぁ確かに・・・」
 
海外で病院に行くのは抵抗がありますが、せっかくなので保険を使ってみました。前回ベトナムでは呼吸困難で意識朦朧とした状態で保険会社に電話し、大変な目に遭いましたが今回は喉風邪なので気が楽です。
 
まず東京海上日動のサポートセンターに電話します。オペレーターに要件を伝え、薬局で薬を買っただけでも保険が効くか確認しましたが、それは駄目との事。病院の手配をお願いすると、病院の場所、予約までしてくれました。しかもメールで情報を送ってくれました。予約してくれたのはデスコペルタス病院。話しは通してあるので大丈夫ですと言われて安心出来ました。実際病院に行ってみると全然通っていませんでしたが。
 
しかし今回はかなり電話対応が違います。前回ベトナムで電話した時は、病院の場所や電話番号を教えてはくれましたが、後の連絡や予約は自分でやってと言われ、愕然としました。しかもその時は間違った電話番号を教えられたりして、何度も保険会社に連絡を繰り返し、切れそうになりました。
今回失敗したのは、通訳をつけられるのにつけなかった事。症状を伝えるだけならともかく、病院のシステムが分からないので、来て貰えばよかった。
 
デスコペルタス病院は中心街より少し離れており、地下鉄で病院に向かいましたが、そこから1kmほど。冷たい雨が降る中トボトボと歩き続けると、左手に大きな病院が見えてきました。
 
病院の受付に向かい、予約している旨を伝えますが怪訝な顔をされます。どうやらここは救急病棟の受付だったらしく、別の病棟を案内されます。教えられた別病棟の受付に行きます。受付してくれたのは太めの看護婦さん。マスカラをこんもりと塗りつけており、瞬きするだけで疲れそうです。彼女に予約済みであるという事をgoogle翻訳スペイン語で見せましたが、伝わりません。保険会社からの話しは通っていませんでした。その時、保険会社からのメールを思い出しました。メールには、要件は伝えてありますが万が通じなかったらこれを見せてくださいと書かれ、添付ファイルの書面がありました。
 
その書面を見せるとやっと納得してくれました。診察時はまたgoogle翻訳で、喉が痛い、咳が出ると打ち込み、画面を見せたら分かってくれました。薬の処方を書いてもらい診察は終了。今度は処方箋を持って町の薬局に行きます。ヨーロッパでは薬局は分かりやすい看板が付いており、緑の十字のネオン看板です。町のあちこちで見かけました。宿近くを歩くとやはりすぐに薬局は見つかりました。店内には白衣を着たおばさんがおり、処方箋を見せます。薬は飲み薬二種とスプレータイプの計三つ。スプレーは在庫がないと言われましたが、飲み薬だけで良いと良い、購入。約8ユーロ。随分と大きい箱に入った薬をもらいましたが、錠剤も日本のより一回り大きい。一錠の長辺が1cmぐらいあります。これだけ大きければ効くでしょう。その後しばらく薬を飲み続け、なんとか咳は収まってきました。
 
今回はこの辺で。ではでは。