2018年 世界一周旅行 in スペイン その2 バルセロナ

ご覧頂きありがとうございます。ヒロです。
 
再びスペインに戻ってきました。次はバルセロナです。この町はポルトガルより道路も広く自動車の数や街並みから都会であることを伺えます。街並みは石畳と綺麗な広場と石像と噴水と、という感じでいつものヨーロッパの町です。
 

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今回のヨーロッパ旅行で一番天候が悪かったのがこのバルセロナです。到着早々、何か白いものが舞っているといると思ったら雪でした。この雪交じりの雨、霙は私が滞在する間しばらくこのような天候が続き、私のモチベーションを下げてくれました。外は出ると凍える寒さで外出するのが億劫になります。
 
今回の宿への移動に関しては特にトラブルも無く。まずリスボンのポルテラ空港には地下鉄で移動します。リスボンに滞在中は何度も地下鉄を利用していた為、特に迷うこともありませんでした。空港から飛行機に乗って約2時間。バルセロナ空港に到着後は、市内に向かうシャトルバスがあったのでこれに乗って移動しました。カタルーニャ広場でバスを降りそこから徒歩で宿に向かいました。広場に着いたのが丁度お昼時で、宿に向かう前にマクドナルドで昼食を取ります。ヨーロッパに入ってからは物価が高く、マックには頼りきりです。といってもハンバーガーセットを頼んでも1000円近くするので決して安くはありません。タッチパネル式の機械でオーダーを済ませ、カウンターに向かうと、栗色の天然パーマの青年が色々と世話を焼いてくれました。勝手がよく分かっていないアジア人だと思われたのでしょう、カウンターのこの位置で待つんだ、とか客席はこっちにもあるとか言って、私の重たい鞄まで持ってくれました。このパターンはどこかの国で体験した事があります。慌てて、ありがとう。でも鞄思いから大丈夫。と伝えますが、彼は私は力持ちだから心配ない、と言い鞄を持って階段を上がってくれました。そして私が席に座るとにっこり笑って去っていきました。彼のその姿を見て、彼を疑ってしまった自分の心が随分汚れてしまったような気分になってしまいます。私はこの旅行で随分と擦れてしまったようです。
 
さて今回泊まったのは、Party hostel kabulという宿です。レイアール広場をぐるりと取り囲んだ建物の一角にありました。いつものことながら入口が分からず周辺をウロウロしてしまいました。前回知り合ったユキくん情報によると、Party hostelというのは宿のスタイルの事で、宿泊客皆でどんちゃん騒ぎして、皆で夜の街に繰り出すというスタイルなのだそうです。確かに宿の受付周辺はバーカウンターやらビリヤード台などがあり、洋画に出てくるバーのようです。この宿が凄いところは無料で朝食と夕食が付いてくること。ビールやサングリア(果物などが入ったワイン)が2ユーロ、時間帯によっては一杯無料だったり、かなりサービスが充実しています。宿周辺で普通に飲むと5ユーロぐらいします。酔っ払いが多いので、宿泊客次第ではドミトリーの部屋が騒がしかったり、中には歌を歌いだす連中もいたところが難点でしょうか。
 

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私は夕食後、2ユーロのサングリアを飲みながら欧米人のどんちゃん騒ぎを眺めていたところ、スペイン人のイケメンの若者に声を掛けられビリヤードを一緒にすることになりました。チームはビリヤードくんと私、相手は彼のガールフレンドと女友達。ルールが良く分かりませんでしたが、彼らの身振り手振りで何とかゲームをこなします。腕前はビリヤードくんが一番上で、他三人はほぼ拮抗しているといったところ。一ゲーム目はビリヤードくんの活躍でこちらのチームが勝利。もう一ゲームやりたそうでしたが、人見知りの私はアルコールが入っていても、こういう場は厳しい。お礼を言ってバーを離れました。外国でも人見知りの性格は治せませんね。相手が日本人、かつ一人でいるところなら何とか初対面で話しかけられるかな、といったところです。
 
今回向かった観光地はこちら。まずはサグラダファミリア。建築家ガウディの設計した大聖堂で未だ建築途中だという事で有名です。入場料はその場で購入すると19ユーロ、オンラインで予約すると15ユーロでした。外見も独創的ですが。内部の外壁は意外とシンプルに見えます。しかし外壁部に色とりどりに彩飾されたステンドガラスから光が差し、白い大理石がその光を浴びて輝いていました。巨大な柱は樹木を模っており、上方を見上げると枝分かれしています。主祭壇にはキリスト像が飾られており、それは周辺の柱からワイヤーで固定されていました。三十分毎にパイプオルガンの演奏(但し録音)が堂内に響き渡ります。
 

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グエル公園にも行ってみました。この公園もガウディ設計です。市内からは少し離れています。ここには地下鉄で移動したのですが、最寄りの駅から1km程。距離はまだ良いのですが、公園は高台にあり、道中全て急な上り坂。ルートを失敗しました。地元民も不便に感じているのでしょう、エスカレーターが設置されていましたが、半分近くが故障。
 

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そして雪混じりの雨で、寒さにガタガタ震えながら何とか公園に到着。しかしまたしても有料。寒い中野外をウロつく気力も無くなり遠目から写真を撮るにとどまり、とっととバスで市街に戻りました。
 

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ピカソ博物館に行きました。やはり寒い日は暖かい家内観光に限ります。ピカソは例の独創的な絵画で有名ですが、初期の頃は普通の絵を描いていたようです。初期の作品は小さく、キャンバス地だけでなく、木の板に直接描かれているものもあります。スケッチなどは日本の漫画のようなタッチでユーモラスです。中期になると大型の作品も多く描かれ、終期には例のデッサンが狂ったような絵が多く描かれます。正面と横からみた顔を一つの絵にしてしまったかの様な絵を見ていると落ち着かない気分になります。昔読んだ小説に「理解する能力が無ければピカソも只の落書きだ」という一節がありましたが、私にはやはり理解する能力はありませんでした。
 
宿に帰るとき、宿のすぐ横にフラメンコのステージが行われていることに気付きました。渡りに船というところで、ステージ開店時間にさっそくお店に行ってみます。妙齢の女性と細身の男性のダンス、激しく打ちつけられる踵と華麗に舞うダンスに息を呑みました。写真を撮りましたが見直すとブレブレだった事が残念。
 

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次の日は晴れており、日が高くなるにつれ気温が上がってきました。厚着でいると汗をかくぐらい。この日向かったのはサンタマリアダルマル教会です。この教会は大きく重厚で質実剛健な建築です。建物内外にはそれほど装飾がなく、巨大な柱の継ぎ目、表面もあまり手が入れられておらず、無骨な印象を与えます。
 

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サンタエウラリア大聖堂です。この聖堂は内外に多数の装飾があります。スペインの他の教会でも見られた、繊細で精密な装飾が施された祭壇がありました。
 

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サンタエウアリア大聖堂を出ると、正面の広場に骨董市が開かれようとしていました。装飾品、古本、人形、タイプライターなど。見て回るだけでも楽しめました。深夜特急のエピソードの真似して何か良い物がないか物色したところ、懐中時計を見つけました。両面ガラスで内部の歯車が見えていてなかなかカッコいい。しかし年代物ではなさそう。お店のおじいちゃんに値段を聞くと60ユーロ。しばらく考えた後、やっぱ良いやと去ろうとすると、いくらなら買うと尋ねられ、30ユーロと言ったところ、そんなに安くできない、50ならどうだ?と尋ねられました。この調子なら40か45で買えそうでしたが、考えておくと言いお店を離れました。また時間があったら戻って買っても良いかなと思いましたが、そのまま忘れてしまいました。おじいちゃんごめん。
 

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サバトリョ。ガウディ設計の建物です。入場料がえらく高い!25ユーロ。興味はありましたが高すぎるので断念。建物の前にはスケッチブックを抱えて絵を描く若者たちが。学生でしょうか。
 

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バルセロナに来た時にバスから見かけ気になっていたArenasという場所。円形状のコロシアムのような建物で、調べてみるとショッピングモール。中は日本のデパートぐらいの広さでした。屋上に登ると、ぐるりと周りを一周することができ、レストランもありましたがどこも高い。周りの景色を眺めると高台に何やらお城のような宮殿のようなものが見え、行ってみる事にします。
 

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二つの大きな柱の脇を抜け、階段を登り、噴水の横を通り、エスカレーターで丘を上がると正面に巨大で美麗な建物が。建物正面はちょっとした広場になっており、多くの人達が石のベンチに腰掛けくつろいでいます。小さなカフェもあります。後ろを振り返るとバルセロナの市街地が一望できました。
 

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建物の説明を見るとその建物は国際美術館らしく、せっかくここまで登って来たので見学する事にしました。もちろん有料。12ユーロです。中はいくつかのブースに分かれ、ロマネスク、ゴシック、現代美術などのブースがあります。まずロマネスクブースを見てみます。モルタルの円形ドームの内側にモザイクの壁画が貼られています。部分的にしか無い事から、元はどこかの寺院にあったものでしょうか。題材はキリスト教。今まで私が見た絵画は印影があり、立体的なものが多い印象ですが、これらは逆に平面的、線もとても太く描かれています。キリストや12人の弟子、司祭、翼が四つ、六つある天使などが描かれています。彫刻も線はシンプル、どことなく日本の仏像の様な印象を受けるキリスト像です。木材で作られている事もその印象を強めます。
 
ゴシックブースを見てみます。題材は同じくキリスト教。こちらは若干リアルタッチ。聖人(キリスト教の偉人)やキリストの復活の場面、地獄の様子などが描かれていました。残酷なシーンが頻繁に見られます。聖人の描かれ方が独特で、一枚のキャンバスが漫画のように枠があり、中央に聖人の凛々しい姿が描かれ、その周辺に聖人にまつわるエピソードが描かれています。私が知っている聖人は目を抉り取った(抉り取られた?)聖ルチアと逆さ十字架の聖ペテロぐらいです。これを見ると聖人の最後は皆凄惨なものだったようです。
 
道を歩いていると、ブケリア市場というものがありました。中を覗いてみると観光客用の市場という様子で、入口付近にはお菓子の量り売り、果物屋等、奥に進むにつれ、肉、ハム、野菜、魚なども取り扱っていました。お腹が減ってきたので市場内のお店で食事しようと思ったのですが非常に混んでおり、かつ高かったので断念。
 

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宿の近くにあったテラス席のお店でタパス(スペインの料理スタイル、一皿頼むとお酒がついてくるらしい)を注文することにしました。スパゲッティとピザのどちらにするか聞かれたのでスパゲッティカルボナーラを注文。タパスにはイカリングとクリームコロッケ、フライドポテト。飲み物はビールを頼みました。タパスの味はまあまあ。スパゲッティはそれなりに美味しかったです。料金を払う時点になってビールの分も別途とられていることに気付きました。おいおい別料金かよ。自分が入ったお店の名前をチェックすると「東方飯店」とあります。観光客用のメニューなのでしょう。
 
今回はこの辺で。ではでは。